ツチグリは湿度に応じて開閉します。
と知識として知っているものの、じゃあ実際にどうなのか。
昨年拾っておいたカラカラのカピカピのツチグリで試してみました。
それを眺めながら制作。
ツチグリピンバッジができました。
ううむ、これだけ並ぶと派手というか激しい。
ちなみにこちらのピンバッジシリーズの新作です。
関東では谷中
イリアス様で4月下旬から始まる恒例の店内イベント「ほとんどきのこ展」でお披露目します。
さて、ツイッターで少し流しましたが、ツチグリの開閉を時間経過でお伝えします。一時間単位で写真を撮れたら良かったのですけど、制作しながら合間に撮っていたので飛び飛びで失礼。
ツチグリは堅い外皮が3層になっていて、一番外側が革質、真ん中の層が給水して膨張・乾燥して収縮する性質を持つため、湿気があると開き、乾くと閉じます。開いたツチグリ特有の模様は一番内側の薄い層がひび割れることでできます。(保育社・原色日本新菌類図鑑など参照)
ではいってみましょうー。(平均室内温度約21℃、湿度33〜37%で行いました)
まずは充分に給水させます。
初めてやってみた際は霧吹きやスポイトなどで少しづつ給水しましたが、途中で忘れて乾いてしまったり。結果として、動きがあるまで水にぼちゃんと入れるのが早く開いて楽でした。
40分くらいはまったく変化がない印象です。
1時間近く経過すると目に見えて開き始めます。
開始から約1時間10分経過
開始から約1時間30分経過
まだ完全にには開ききっていないが、ツチグリらしくなった。
開始から約2時間で全開(外皮が若干下に反り返って立ち上がり気味になる)
最初に水に入れて充分に給水させると全開まで2時間ほどでした。
開き始めると早い!という印象を受けました。
全開したところで乾かないようにするとこの状態を維持します。
スポイトで水をあげると白い内皮のひび割れを伝ってさっと流れ広がって染み込みます。
給水しないで放置すると2時間ほどで閉じ始めました。
閉じ始めから約2時間
閉じ始めから約4時間
閉じ始めから約4時間40分
閉じ始めから約5時間40分
閉じ始めから10時間以上。完全に閉じました。
ドライヤーで乾燥させたら目に見えてぐいぐい閉じるのでしょうか。
面白そうなので次回試してみよう思います。
ちなみに開閉するのはツチグリ属の「ツチグリ」だけで、エリマキツチグリなどのヒメツチグリ属は一度開いたら閉じることはありません。私は野外で綺麗に開いたツチグリにあまり遭遇したことがなかったので、なかなか感動しました。
オマケ:採取した時に一緒に袋に入れていたモミジバフウの実が・・・イタタタタタ、はさまれてた!
よく見ると外皮の断面が層になっているのがわかりますね。
ちなみに破壊するか給水させるかしないと外れそうもないくらいガチガチに噛んでます。
posted by kinoko-mono at 21:39|
作品紹介